心理学理論と心理的支援の科目は心理系の大学を出た人は得意分野ですし、心理学が好きな人も高得点が狙える科目です。よって、心理学初学者は幅広い内容にとまどわないように頻出キーワードから押さえていきましょう。受験生が選ぶ頻出キーワード第1位をこの記事では紹介します。
・第1位キーワードの覚え方。
以下、目次となります。
『心理学理論と心理的支援』受験生が選ぶ頻出キーワード第1位は?
この言葉が第1位に選ばれました。マズローと聞いてもピンと来ない方は心理学初学者でしょう。心理学に疎い方でも知っている方も多いと思います。
最低でもマズローの欲求と言えば、下図のピラミッドを思い浮かべる必要があります。マズローは人間の欲求を5段階に分け、下位の欲求を満たせば、次の欲求を望むようになるとし、欲求の体系を理論化した人物です。
出典:JCDA
欲求とは、人間が,生命を維持するため、もしくは環境に適応するために何らかのの欠乏を感じている状態にあった際に、その欠乏を解消するために何かを必要としている状態のことを言います。
欲求は一次的欲求と二次的欲求に分けられます。
一次的欲求…飢えや休息、睡眠や排泄などの生理的欲求
二次的欲求…賞賛、愛情、承認、自尊などの社会的欲求
一次的欲求は生物学的構造からの欲求を言います。また二次的欲求は社会で生活していく中で経験的に獲得される欲求を言います。生理的な一次的欲求が満たされることによって、心理社会的な二次的欲求を満たすことを望むように人間はなっていると言われています。
5つの欲求を理解する。
マズローは欲求を5段階に階層化しました。上図のピラミッドです。上述の一次的欲求はピラミッド一番下の生理的欲求で、その上の4つの欲求を二次的欲求としています。
◎マズローの5段階の欲求
一次的欲求…生理的欲求
二次的欲求…安全の欲求、所属と愛の欲求、承認の欲求、自己実現の欲求
生理的欲求:生命を維持するための本能的な欲求。
※喉が渇いたから水を飲む、疲れたから横になるなど。
安全の欲求:安全・安心を確保する欲求です。
※安全な場所に移動する、住む場所を確保するなど。
所属と愛の欲求:集団に帰属し、愛情を与えられたい感じる欲求。
※学校や会社などへ所属し、友情や愛情を得ることなど。
承認の欲求:他者から認められたい、責任ある立場に立ちたいという欲求。
※頑張りを認めてもらい尊敬を仰ぎたいと思うようになること。
自己実現の欲求:自己を成長させ自分の考えている人生を送りたいという欲求。
※高い目標をもち、充実感のある生活を願うようになること。
最後の自己実現の欲求は、それまでの4つの欲求の段階を踏んで満たされた後に生じるものです。最初の4つの欲求を欠乏欲求、そして最後の自己実現の欲求を成長欲求と呼びます。
この欠乏欲求、成長欲求の違いも国家試験では頻出の内容ですので必ず覚えておきましょう。
欠乏欲求…生理的欲求、安全の欲求、所属と愛の欲求、承認の欲求
成長欲求…自己実現の欲求
社会的動機づけ
人間は、行動を起こし目標に向かっていくために動機づけを行います。モチベーションとも言います。
この動機づけはもともとは「生命を維持し、種を存続させるため」という生理的なものです。現代の世の中においては、人間は社会的に動機づけをし、不快な状態を避け、安定的な生活を維持、調整しようとしています。これを社会的動機づけと言います。
・外発的動機づけ
…褒美や罰を外部から与え、競争心から向上ややる気を高めようとするもの
例)1番になったらご褒美をあげると言われ勉強する
・内発的動機づけ
…自分の心の中にある達成感を得るために、自発的に取り組もうとするもの
例)わからない事をを学んで満足するために勉強する。
合格者はこう覚える!
マズローの5つの欲求は下から順に覚えていきましょう。意味を理解すると下から2つと最後の1つは覚えやすいと思います。生理的欲求を満たした後は安全の欲求を望むようになる。
この2つは問題なく覚えられると思います。
紛らわしいのは次の上位の2つです。所属と愛の欲求、承認の欲求です。
どちらが先でどちらが後かも、意味から覚える方が早いです。あなたが新しい職場に所属してから、頑張りが認められて承認を受ける。人を愛するようになり、告白してからOKという承認を受ける。
このように覚えておくと、
所属と愛 ⇒ 承認
という風に覚えられると思います。
最後は自己実現の欲求です。先にも説明しましたが、4つの欠乏欲求が満たされてはじめて、自分を成長させるための自己実現の欲求が出現します。成長欲求です。わかりやすいので最後の1つは覚えやすいかと思います。
- この記事でのポイント
・一次的欲求、二次的欲求の理解する。
・マズローの5つの欲求を正確に暗記する。
・社会的動機づけについても理解を深める。