社会理論と社会システムの科目は苦手意識を持ち、0点を取ってしまうのではと危惧している人も多くおられます。これまで社会学を学んだ経験がない方でその傾向が強いです。ですが地道に、分かりやすい、覚えやすい所を中心に興味を持てる所から押さえていきましょう。受験生が選ぶ頻出キーワード第3位をこの記事では紹介します。
・第3位キーワードの覚え方。
以下、目次となります。
『社会理論と社会システム』受験生が選ぶ頻出キーワード第3位は?
この言葉が第3位に選ばれました。ライフコースと対になって出てくる言葉がライフサイクルです。ライフサイクルの方が言葉としてはよく耳にすると思います。ライフサイクルの方は『心理学理論と心理的支援』においての頻出キーワードとなります。社会理論と社会システムの科目では、ライフコースの方が重要になってきます。
社会理論と社会システムの科目ではこの違いをしっかりと頭に入れる必要があります。そして、ライフシステムを分かったうえで、ライフコースを正しく理解してください。そうすると2つの違いについて覚えやすいかと思います。
ライフサイクルとは?
ライフサイクルとは人間の人生の経過のことを言います。この言葉で有名なのは精神分析家で発達心理学者のエリクソンです。
『心理学理論と心理的支援』受験生が選ぶ頻出キーワード第4位で詳しく説明しています。そちらをご確認ください。
エリクソンは前にも述べた通り、人生を8つの段階に分けた事が特徴的で、それぞれの段階で解決すべき課題があるとしました。心理学の頻出キーワードですので、この課題もしっかりと覚えておきましょう。
一般的なライフサイクルは、
「導入期」→「成長期」→「成熟期」→「衰退期」
の4つの段階を経ていくと考えられています。
ライフサイクルとは一般的な人の人生を生物学的に捉えたものと言えるのです。
ライフコースとは?
一方のライフコースはグレン・エルダーによって提唱されました。グレン・エルダーはアメリカの人物で社会学と心理学における研究に従事ました。大恐慌と第二次世界大戦で生活苦に苦しめられた人々の縦断研究を通してのライフコース理論と方法の開発を行った人物です。
グレン・エルダーはエリクソンと比べると、社会福祉士の国家試験においては頻出度が下がりますので余裕のある方だけが頭に入れてください。
彼によると、ライフコースとは、「個人が一生の間にたどる道筋」のことを指します。具体的な人生の課程、経歴のようなものです。
彼はエリクソンのライフサイクルのように、人の一生を単純に生物学的な一生で捉えるのではなく、その時代、時代においての社会や、それまでの伝統、歴史と結び付けて考える必要があるとした点が特徴です。
簡単に言えば、人は年齢を重ねていきますが、その過程においてそれぞれの役割や出来事を経験しながら人生を作りあげていく経路のことをライフコースとしたのです。
ライフサイクルとライフコースの違いをまとめると以下になります
ライフサイクル:生物的な加齢に着目し、家族の中で成長し、発展し、人生を終えるという点を重要視。
ライフコース:家族の内部のみならず、学歴や職歴などその時々の社会の情勢の影響を受ける個人の生活そのものが重要視。
合格者はこう覚える!
ライフコースを理解するうえで、重要なのはライフサイクルとの違いです。ライフサイクルは時代背景などは考慮せず、人間全般を生物的に1つにまとめて人の人生の流れを説明したのに対し、ライフコースでは、人間の人生は決してみな同じではなく、時代によってもその人が生きている社会によっても異なっている(社会情勢によって異なる)とした点を頭に入れましょう。
ライフサイクル=人生は人間全般みんな一緒(生物学的に人間を一まとまりにして考えたから)
ライフコース=人生は人間それぞれによって違う(社会情勢によって人の人生は異なるから)
このように頭に入れておけば、この2つを間違えることは少ないでしょう。
ライフサイクル=エリクソンは頻出キーワードとして覚えるのは必須ですが、ライフコース=グレンを覚えておくと、他の受験生に差をつけれますので、余裕のある方は頭に入れておいてください。
- この記事でのポイント
・ライフサイクル=人生は人間全般みんな一緒として提唱(生物学的に人間を一まとまりにして考えたから)
・ライフコース=人生は人間それぞれによって違うとして提唱(社会情勢によって人の人生は異なるから)
・ライフサイクル=エリクソンは必須頻出キーワード。ライフコース=グレンも余裕があれば覚える。