『地域福祉』第3位(受験生が選ぶ社会福祉士試験「頻出キーワード」)

士郎さん
士郎さん
「地域福祉の理論と方法」の科目は、社会福祉法が大切と聞いたんですがどう勉強したら良いのですか?
aki
aki
「地域福祉の理論と方法」の科目の中で確かに社会福祉法をしっかり押さえておくことで得点アップは期待できます。社会福祉法は「地域福祉の理論と方法」に限らず大切な法律です。一度は目を通しておきましょう。

地域福祉の理論と方法の科目は、地域の福祉に対しての成り立ちやあり方を学べるため非常に勉強になる科目です。今後の福祉は地域によって支え合うことが必要になってくるため、資格取得後も復習する人も多いようです。国家試験においては高得点を狙える科目です。より定番問題が出題されやすい科目ですので、ここでも出題頻度が高い頻出キーワードをしっかり覚えていきましょう。受験生が選ぶ頻出キーワード第3位をこの記事では紹介します。

・『地域福祉の理論と方法』で受験生が選ぶ頻出キーワード第3位
・第3位キーワードの覚え方。

 

以下、目次となります。

『地域福祉の理論と方法』受験生が選ぶ頻出キーワード第3位は?

aki
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第3位 社会福祉協議会

この言葉が第3位に選ばれました。社会福祉協議会は「社協」と呼ばれる地域福祉の中心と言うべく組織です。1951年に『社会福祉事業法』に基づき誕生。法律的な位置づけがされたのは、2000年に『社会福祉事業法』が『社会福祉法』へと改正された時であり、この社会福祉法の中で、社会福祉協議会は地域福祉推進の中核としての役割が明確化されたのです。

社会福祉法の109条には、市町村社会福祉協議会、地区社会福祉協議会のことが規定され、110条では、都道府県社会福祉協議会について規定されています。それぞれについて見ていきましょう。

 

市町村社会福祉協議会、地区社会福祉協議会

市町村社会福祉協議会も、地区社会福祉協議会も地域福祉の推進を図ることを目的とする団体と位置付けられています。

事業の内容を頭に入れておきましょう。都道府県社会福祉協議会との違いをしっかりと頭に入れる必要があります。

①社会福祉を目的とする事業の実施
②社会福祉活動への住民の参加のための援助
③社会福祉を目的とする事業に関する調査、普及、宣伝、連絡、調整および助成
④その他の社会福祉を目的とする事業の健全な発達を図るために必要な事業

市町村社会福祉協議会も、地区社会福祉協議会も都道府県社会福祉協議会と比べると現場の業務が中心と言えます。現場と言うのは、直接、その市町村、地区の住民達と関わりを持ちながら、上述の①~④までの事業を行うこととなります。

この直接に住民と関わる専門職として、福祉活動専門員が設置されているのが特徴です。ここも都道府県社会福祉協議会に設置されている専門職の名前(福祉活動指導員)と紛らわしいので正確に覚えてください。

細かいところですが、市町村社会福祉協議会、地区社会福祉協議会の役員の1/5を超えない範囲で、行政庁の職員が役員になれる点も重要です。ここは都道府県社会福祉協議会と同じとなっている点もしっかりと覚えておきましょう。

 

都道府県社会福祉協議会

都道府県社会福祉協議会も上述の市町村社会福祉協議会、地区社会福祉協議会と同様、地域福祉の推進を図ることを目的とする団体と位置付けられています。

事業内容は市町村社会福祉協議会、地区社会福祉協議会と違いが明確ですのでしっかり押さえておいてください。

①市町村社会福祉協議体に掲げる事業であって、各市町村を通ずる広域的な見地から行うことが適切なもの。
②社会福祉を目的とする事業に従事する者の養成及び研修。
③社会福祉を目的とする事業の経営に関する指導及び助言。
④市町村社会福祉協議体の相互の連絡およい調整。

市町村社会福祉協議会、地区社会福祉協議会が直接住民と関わりを持つのに対し、都道府県社会福祉協議会は、広域的な見地からとの言葉にあるように、全体的に市町村社会福祉協議会、地区社会福祉協議会を見ながら事業を行い、まとめる役割を担っています。

また、養成及び研修、事業及び助言。と言ったように現場で関わりを持つ市町村社会福祉協議会、地区社会福祉協議会の上部組織であり、上の立場から福祉の事業に研修や指導と言った形で関わりを持つ役割を担うこととなっています。

専門職として、福祉活動指導員が設置されています。ここは上述の地域活動専門員と紛らわしいので注意しましょう。

 

合格者はこう覚える!

試験で狙われやすいのは、どっちが市町村社会福祉協議会(地区社会福祉協議会)でどっちが都道府県社会福祉協議会かという点がです。

福祉活動専門員…市町村(地区)社会福祉協議会
福祉活動指導員…都道府県社会福祉協議会

市町村社会福祉協議会と都道府県社会福祉協議会の差は「現場」と「上部組織」の差と考えることが覚える際のコツです。

専門員ですので、直接専門的に関わっていく現場の業務を担います。ですので、市町村の方ですよね。

指導員は、指導という言葉が表すように上の立場の人が教えるという意味合いが強い言葉です。ですので都道府県の方だと覚えると良いでしょう。

事業内容も同じ考えで良いと思います。市町村(地区)社会福祉協議会の③と、都道府県社会福祉協議会の①から③が変えて出題されやすい部分です。

市町村の③…調査、普及、宣伝、連絡、調整および助成
都道府県の①、②、③…広域的、養成及び研修、指導及び助言。

市町村の③は直接住民と現場で接するようなイメージが持ちやすいと思います。現場で調査し、普及させ、宣伝、連絡を行う。調整や助成も現場の仕事です。

一方の都道府県の①、②、③は広域的(全体的)、養成、研修、指導、助言。やや上から物を言っているような単語のイメージを持ちやすいかと思います。

市町村(地区)社会福祉協議会は「現場」、都道府県社会福祉協議会は「上部組織」、このイメージで単語の意味を理解すると、間違いなく覚えることができるかと思います。

 

  • この記事でのポイント
aki
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『地域福祉』科目で受験生が選ぶ頻出キーワード3位は社会福祉協議会。
・社会福祉法により社会福祉協議会は地域福祉推進の中核としての役割が明確化。
・市町村社会福祉協議会には、福祉活動専門員が設置。
・都道府県社会福祉協議会は、福祉活動指導員が設置。
・市町村(地区)社会福祉協議会は「現場」、都道府県社会福祉協議会は「上部組織」、このイメージで違いを理解する。