『福祉行財政』第3位(受験生が選ぶ社会福祉士試験「頻出キーワード」)

士郎さん
士郎さん
「福祉行財政と福祉計画」の科目では、計画がたくさん出てきますよね。マイナーな計画も覚えておく必要がありますか?
aki
aki
「福祉行財政と福祉計画」の科目では福祉計画を押さえる必要があることは言うまでもありません。全部の計画を覚える必要はありませんので、出題されやすい計画を重点的に覚えていきましょう。

福祉行財政と福祉計画の科目は、行政に関する知識をある程度有していないとイメージがつきずらい科目です。ただし、いったん理解が深まるとひねった問題よりも知識力を問う傾向がある科目ですので、ある程度の得点も期待できるようになります。この科目も最初は頻出のキーワードから押さえていくことと致しましょう。受験生が選ぶ頻出キーワード第3位をこの記事では紹介します。

・『福祉行財政と福祉計画』で受験生が選ぶ頻出キーワード第3位
・第3位キーワードの覚え方。

 

以下、目次となります。

『福祉行財政と福祉計画』受験生が選ぶ頻出キーワード第3位は?

aki
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第3位 医療費適正化計画

この言葉が第3位に選ばれました。従来は老人保健法の中で「老人保健福祉計画」と呼ばれる老人保健計画の策定が義務付けられていました。しかし、老人福祉法は高齢者医療確保法と改称され、2008年より施行されたことにより、老人保健福祉計画の規定はなくなり、高齢者医療確保法において「医療費適正化計画」の策定が義務付けられることとなったのです。

この「医療費適正化計画」と共に策定が義務付けられたものとして「特定健康診査等基本指針等」も策定が義務化されています。余裕のある人は頭に入れておいてください。

 

6年を1期

医療費適正化計画に関しては高齢者医療確保法の第8条に記載されています。第8条を見てみましょう。

(医療費適正化基本方針及び全国医療費適正化計画)
第八条 
厚生労働大臣は、国民の高齢期における適切な医療の確保を図る観点から、医療に要する費用の適正化(以下「医療費適正化」という。)を総合的かつ計画的に推進するため、医療費適正化に関する施策についての基本的な方針(以下「医療費適正化基本方針」という。)を定めるとともに、六年ごとに、六年を一期として、医療費適正化を推進するための計画(以下「全国医療費適正化計画」という。)を定めるものとする。

福祉計画を学習するにあたり、何年ごとに計画を策定しないといけないかという点は非常に出題されやすい点となります。

第2項も記しておきます。2項では医療費適正化基本方針で定めなければならない内容について記載されています。

2 医療費適正化基本方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 次条第一項に規定する都道府県医療費適正化計画において定めるべき目標に係る参酌すべき標準その他の当該計画の作成に当たつて指針となるべき基本的な事項
二 次条第一項に規定する都道府県医療費適正化計画の達成状況の評価に関する基本的な事項
三 医療に要する費用の調査及び分析に関する基本的な事項
四 前三号に掲げるもののほか、医療費適正化の推進に関する重要事項
この第2項は目を通すぐらいで構わないと思います。国家試験での頻出事項は含まれておりません。

 

医療費適正化基本方針の調和

第8条の3項を見てみましょう。

3 医療費適正化基本方針は、医療法第三十条の三第一項に規定する基本方針、介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第百十六条第一項に規定する基本指針及び健康増進法(平成十四年法律第百三号)第七条第一項に規定する基本方針と調和が保たれたものでなければならない。

この第8条の3項も重要です。医療費適正化基本方針は他の法律で規定される基本方針と調和が保たれたものでなければならない。と言っています。覚える他の法律は3つです。

・医療法
・介護保険法
・健康増進法

この3つと調和が保たれたものでなければならないとしているのです。この3つの法律はしっかりと覚えてください。

 

都道府県医療費適正化計画

第9条を今度は見ていきます。

第九条 都道府県は、医療費適正化基本方針に即して、六年ごとに、六年を一期として、当該都道府県における医療費適正化を推進するための計画(以下「都道府県医療費適正化計画」という。)を定めるものとする。

ここも上述の全国医療費適正化計画と同じです。

次に第6項を見てみましょう。

6 都道府県医療費適正化計画は、医療計画、介護保険法第百十八条第一項に規定する都道府県介護保険事業支援計画及び健康増進法第八条第一項に規定する都道府県健康増進計画調和が保たれたものでなければならない。

ここも第8条の3項の基本方針と同じです。

・医療計画
・都道府県介護保険事業支援計画
・都道府県健康増進計画

この3つの計画と調和が保たれたものでなければならないとしているのです。ここも頻出ですのでしっかりと覚えてください。

 

公表の努力義務

次に第8項も押さえておきましょう

8 都道府県は、都道府県医療費適正化計画を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表するよう努めるとともに、厚生労働大臣に提出するものとする。

都道府県は都道府県医療費適正化計画を定めたときは、公表するように努めなければならないとされています。あくまでも「努力義務」です。公表しなければならないとなっていたら「×」ですので、注意しましょう。

 

合格者はこう覚える!

内容としてはボリュームがあったかもしれませんが、社会福祉士の国家試験で狙われる内容はそんなに多くはありません。数字の間違いと、調和の相手(医療、介護、健康)をしっかりと覚えておけば点数も取りやすい項目と言えるでしょう。

全国医療費適正化計画、都道府県医療費適正化計画
・6年を1期

医療費適正化基本方針と調和が保たれるべき3つの法律
・医療法
・介護保険法
・健康増進法

都道府県医療費適正化計画と調和が保たれるべき3つの計画
・医療計画
・都道府県介護保険事業支援計画
・都道府県健康増進計画

都道府県医療費適正化計画の公表
・努力義務

 

  • この記事でのポイント

aki
aki
『福祉行財政』科目で受験生が選ぶ頻出キーワード3位は医療費適正化計画。
六年ごとに、六年を一期として策定する必要あり(全国、都道府県どちらも)。
・医療費適正化基本方針は、医療法、介護保険法及び健康増進法に規定する基本方針と
調和が保たれたものでなければならない。
・都道府県医療費適正化計画は、医療計画都道府県介護保険事業支援計画及び都道府県健康増進計画調和が保たれたものでなければならない。
・都道府県は、都道府県医療費適正化計画を定め、又は変更したときは、公表するよう努めなければならない。