福祉行財政と福祉計画の科目は、行政に関する知識をある程度有していないとイメージがつきずらい科目です。ただし、いったん理解が深まるとひねった問題よりも知識力を問う傾向がある科目ですので、ある程度の得点も期待できるようになります。この科目も最初は頻出のキーワードから押さえていくことと致しましょう。受験生が選ぶ頻出キーワード第2位をこの記事では紹介します。
・第2位キーワードの覚え方。
以下、目次となります。
『福祉行財政と福祉計画』受験生が選ぶ頻出キーワード第2位は?
この言葉が第2位に選ばれました。行政では行政における活動の中でその主体となるところを行政主体といい、この行政主体のために実際の行政業務を行っているところを行政機関と言っています。
行政機関は6つに分類されていますので、それぞれについて見ていきましょう。
行政庁
行政庁は行政主体の意思や判断を決定し、国民にその内容を表示する権限を持つ行政機関を言います。
具体例で言うと、内閣、各省大臣、都道府県知事、市町村長、選挙運営委員会などがこれにあたります。
各省大臣、都道府県知事、市町村長など独任制がほとんどですが、内閣や選挙運営委員会のような合議制の行政庁も存在します。
※独任制…行政機関などが一人の人で構成される制度のこと。
※合議制…複数の人で構成される機関のこと。
補助機関
執行機関
執行機関とは私たち国民に対し、実力行使を行うことができる権限を有する機関のことです。警察官や消防署員などがこれにあたります。
諮問機関
- 諮問機関とは、行政庁からの諮問に対し、その諮問に応答し意見を述べる行政機関を言います。法制審議会などがこれにあたります。諮問が法律で規定されている場合に、その諮問を行わなった場合は、取消となる場合があります。ただし、諮問機関の意見は法的に行政庁を拘束することはありません。
※諮問…有識者や一定機関に、
参与機関
参与機関とは、行政庁の意思や判断の決定に参与する行政機関のことです。参与機関の意見は諮問機関の意見とは反対に法的に行政庁を拘束します。
監査機関
監査機関とは、他の行政機関の事務処理に関して監査する権限を持つ行政機関のことです。会計検査院などがこれにあたります。
合格者はこう覚える!
上記の行政機関に関しては、各行政機関に使用されている漢字を元に意味を理解してください。
後、押さえておきたいのは行政機関の指揮監督です。行政組織はピラミッド式になっており、上位の行政機関は下位の行政機関に対して指揮監督権を有しています。この流れも頭に入れておきましょう。
大臣
↓
事務次官
↓
幹部職員
↓
一般職員
※指揮監督権…監視権(部下を監視する権利)、訓令権(部下に命令を出す権利)、取消権(部下の行為を取り消す権利)、許認可権(部下の行為に許認可を要求する権利)
- この記事でのポイント
・行政庁は各省大臣、都道府県知事、市町村長など独任制がほとんどだが、内閣や選挙運営委員会のような合議制の行政庁も存在する。
・補助機関は、行政庁の内部機関として補助する機関のこと。副知事や副市長村長、各省の事務次官などがこれにあたる。
・執行機関とは実力行使を行うことができる権限を有する機関。警察官や消防署員などがこれにあたる。
・諮問機関の意見は法的に行政庁を拘束することはないが、参与機関の意見は法的に行政庁を拘束する。
・監査機関とは、他の行政機関の事務処理に関して監査する権限を持つ行政機関のことで、会計検査院などがこれにあたる。