人体の構造と機能及び疾病の科目は難易度の高い内容です。体の構造や疾病を全て頭に入れようと思ってもなかなか覚えられません。それはどの受験生も同じ。受験生が選ぶ頻出キーワード第2位をこの記事では紹介します。
・第2位キーワードの覚え方。
以下、目次となります。
『人体の構造と機能及び疾病』受験生が選ぶ頻出キーワード第2位は?
この言葉が第2位に選ばれました。加齢という言葉を聞くと高齢者をイメージする方も多いと思います。ですので、もちろん、『高齢者に対する支援と介護保険制度』でもよく出やすい言葉になります。
『人体の構造と機能及び疾病』の科目では、加齢に伴い身体の機能がどのようになっていくかをしっかりと覚えておくことがポイントとなります。
外見の変化
まずは、姿勢を考えていきましょう。高齢になってくると円背になりやすくなります。円背と言うと、猫背のように上半身が曲がってきて背筋が伸びないような状態のことです。
お年寄りと言えば、背中が曲がって杖を使うイメージをお持ちの方も多いと思いますが、その際の背中の状態を円背と言います。
また、腰が湾曲したり、伸びにくくなったりする変形性関節症を症状も発症しやすくなります。
皮膚は乾燥しやすくなります。毛髪は白髪、脱毛が目立ち、硬くなります。歯は歯周病を発症しやすくなり、むし歯にもなりやすくなります。歯肉の退縮も進んでいきます。
体温、睡眠、脳。
体の神経にまつわる部分も加齢に伴い大きく変化していきます。
まずは体の温度、体温です。年を重ねていくと体温調節機能は低下していきます。体温がうまく調節できないために、低体温化や高体温化したりします。
睡眠の質も変わってきます。睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」があります。レム睡眠というのは、眠っていても眼球が動いている、眠りの浅い状態。ノンレム睡眠は、眼球が動かない眠りで、ぐっすり眠れている状態のことです。
一般的に人は眠りの深いノンレム睡眠と、眠りの浅いレム睡眠を繰り返していますが、加齢に伴い、ノンレム睡眠が減少します。深い眠りにつけなくなり、早朝覚醒が起こりやすくなったり、不眠になりやすくなります。
お年寄りの方が早起きなのは、このように加齢によりノンレム睡眠をしっかり取れなくなるからだと考えられます。
脳の方は委縮をしていきます。脳が委縮することで起こる認知症もあります。アルツハイマー型認知症です。アルツハイマー型認知症は脳委縮が原因で起こり、女性に多いこともしっかりと覚えておきましょう。
嚥下機能、視覚、聴覚もしっかり押さえる。
嚥下(えんげ)とは、食物が口腔、咽頭、食道を経て胃に至るまでのの過程のことですが、簡単に言えば、食べ物を飲み込むことです。高齢になると嚥下機能が低下します。
嚥下機能が低下すると誤嚥しやすくなります。誤嚥(ごえん)とは、食物を飲み込んだ際に、しっかりと胃の方に食べ物が行かず、食べものの一部あるいは全部が声門以下の気道に流入することです。誤嚥により起こる肺炎を誤嚥性肺炎といいます。
視覚は加齢い伴い、遠近調節機能が低下することで老眼になりやすくなります。水晶体も混濁し、明るいところではまぶしく、暗いところでは見えにくい状態になります。
聴覚は高音域の聴力が低下し、言葉が聞き取りにくくなります。平衡感覚も低下し、転倒しやすくなります。
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合格者はこう覚える!
加齢に伴う身体機能は、悪くなったり、低下することがほとんどですので常識の範囲内で考えれば点数は取りやすいかと思います。
ただし、逆に言えば、他の誰もが得点にできる内容が多いので、取りこぼしは禁物です。
取りこぼす方の多くは、単語の意味がわからない!という事が多いです。上述した円背やノンレム睡眠、誤嚥。このような言葉は頻出キーワードで、福祉業界では当たり前の言葉ですが、一般的には知られていない言葉ですので、しっかりと暗記しましょう。
あと、出題されやすいのは、加齢の減少によりどのような病気に陥りやすいかという点も押さえることが肝心です。合格している方の多くは、狙われやすい(出題されやすい)のは加齢による体の変化よりも、加齢によりどんな病気になりやすいかに力を入れている方が多いです。
脳委縮⇒アルツハイマー型認知症
誤嚥⇒誤嚥性肺炎
水晶体の混濁⇒白内障
このような加齢と病名の組み合わせも頻出キーワードを覚える際のカギですので、しっかりと押さえておいてくださいね。
- この記事でのポイント
・加齢に伴い、身体の機能は低下していく。
・常識の範囲内で覚える程度で良いが、福祉特有の単語を暗記する。
・脳委縮⇒アルツハイマー型認知症のように病気につながる変化は頻出。